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40代・50代からの禁煙は遅い?年齢別に戻るもの

もう手遅れだと感じている人へ。40歳、50歳、60歳でやめた場合に何年、何が戻るのかを研究の数字で整理し、年齢が上がってからの禁煙で実際に効く手順までまとめました。

公開日 更新日 Puff Counter Team 4 分で読めます

  • 禁煙のメリット
  • 年齢別

かんたんな答え

遅くありません。生涯吸い続けた人は吸わない人より平均で約10年短命ですが、40歳までにやめればそのうち約9年、50歳なら約6年、60歳なら約3年が戻ります(英国医師研究)。心臓では、やめて1年で冠動脈疾患のリスクが吸い続けた場合のおよそ半分まで下がります(CDC)。何歳でも、やめた日から差がつきます。

遅くありません。そして、これは慰めではなく数字の話です。

生涯吸い続けた人は、吸わない人より平均で約10年短命だとわかっています(英国医師研究)。ただし、その10年は固定されていません。40歳までにやめれば約9年が戻ります。50歳なら約6年、60歳でも約3年。やめる年齢が上がるほど取り戻せる量は減りますが、ゼロになる年齢はありません。

40歳でやめると、何が戻りますか?

40代は、体がまだ十分に立て直せる時期です。

失われた寿命の大部分、およそ9年分が回復すると報告されています。心臓については、やめて1年で冠動脈疾患のリスクが吸い続けた場合のおよそ半分まで下がります(CDC)。脳卒中のリスクは、数年かけて吸わない人の水準に近づいていきます。

そして、多くの人が最初に気づくのはもっと地味な変化です。朝のせきが減る。階段で息が上がらなくなる。においと味が戻る。傷の治りが速くなる。これらは1週間から数か月の話であり、10年後の話ではありません。

50歳、60歳ではどうなりますか?

やめた年齢取り戻せる寿命の目安特に大きい変化
30歳までほぼ全部生涯リスクが吸わない人に近づく
40歳約9年心血管リスクの大幅な低下
50歳約6年がんリスクの伸びが止まる
60歳約3年呼吸機能の低下速度が正常化
70歳以降数値は小さい息切れ、体力、手術の安全性

数字だけを見ると、年齢が上がるほど「損した」気持ちになるかもしれません。でも見方を変えてください。60歳でやめた人が取り戻す3年は、その人にとっての3年です。平均寿命の伸びとは別に、寝たきりではない時間、息が切れずに歩ける時間が増えるという意味でもあります。

「もう手遅れ」と感じるとき、見落としていること

長く吸ってきた人ほど、こう考えがちです。「どうせダメージは終わっている」。ここには、ひとつ大きな誤解があります。

リスクは積み上がった総量ではなく、いまも増え続けている量です。 吸い続けているかぎり、あなたのリスクは今日も上がっています。やめるというのは、過去を消す作業ではなく、上昇を止める作業です。

肺機能で言えばこうなります。失われた肺胞は戻りません。しかし、肺機能が落ちていく速度は、やめた時点で吸わない人と同じペースに戻ります。40年吸ってきた人でも、この「傾きの変化」は起きます。10年後にどれだけ息が続くかは、いま決まります。

もうひとつ。手術やがん治療を控えている場合、禁煙は直前でも意味があります。傷の治り、感染のリスク、麻酔からの回復に差が出ることが知られています。医師に「もう遅いですか」と聞けば、まず遅くないと答えるはずです。

年齢が上がってからの禁煙で、実際に効く手順

20代の禁煙とは、うまくいく方法が少し違います。

  1. 理由を健康以外にも置く。 「長生きしたい」だけだと、つらい日に弱くなります。孫と歩く、旅行で坂を上る、来年の手術に備える。日付と場面のある理由のほうが強く働きます
  2. 医療の力を先に借りる。 吸ってきた年数が長いほど依存も強いのが普通です。日本には条件を満たせば保険が使える禁煙外来があり、ニコチンパッチやガムは薬局でも相談できます。ニコチン製剤が禁煙成功率を高めることは、コクラン・レビューで示されています
  3. 一気にゼロを狙わない。 何十年も続けた習慣は、日常のあらゆる場面に埋まっています。まず1週間、いま何本吸っているかを正確に数える。減らすのはそのあとです
  4. 失敗の回数を数えない。 過去に何度戻ったかは、次の成功率と関係ありません。むしろ試行の数が多い人ほど、自分の引き金を知っています
  5. 体調の変化を記録する。 この年齢での禁煙は、体感の変化が早く出ます。せきの回数、朝の息苦しさ、階段。数字で残しておくと、つらい日に読み返せます

Puff Counterは、まず最初の1週間の実際の本数を1本ずつ数え、その数字から週ごとの上限を組み立てます。何年吸ってきたかは関係ありません。使うのは、今週のあなたの数字だけです。

40年分の過去は変えられません。変えられるのは、明日からの1本ずつです。そして体は、あなたが思っているより早く反応します。

よくある質問

50歳から禁煙しても意味はありますか?

あります。50歳でやめた人は、吸い続けた場合と比べて平均で約6年の寿命を取り戻すと報告されています(英国医師研究)。さらに、やめて1年で冠動脈疾患のリスクが吸い続けた場合のおよそ半分まで下がるという変化は、年齢に関係なく起きます。数字が小さくなるだけで、ゼロにはなりません。

60代、70代でやめても遅くないですか?

遅くありません。60歳でやめた場合でも平均で約3年の寿命が戻ると報告されています。加えて、息切れの減り方、階段の上りやすさ、傷の治りの速さ、風邪をひいたあとの回復といった日々の体感は、年齢が高いほどむしろ変化を実感しやすい部分です。手術を控えている場合は特に意味があります。

長年吸ってきた肺は元に戻りますか?

失われた肺胞そのものは戻りません。ただし、肺機能が落ちていく速度は、やめた時点で吸わない人と同じペースに戻ります。つまり下り坂の傾きが変わります。気道の線毛は数か月かけて回復し、せきや痰は1〜9か月で減っていくことが知られています(CDC)。

この年齢でやめると太るのが心配です。

禁煙後の体重増加は平均で4〜5kg程度とされ、個人差があります。ただし公衆衛生の評価では、その体重増加による不利益より、喫煙をやめる利益のほうがはるかに大きいと一貫して結論づけられています。心配なら、やめる週にダイエットを重ねないこと。ひとつずつ進めるほうが続きます。