ベイプの年間コストはいくら?本当にタバコより安いのか
デバイス、コイル、リキッド、使い捨ての本数。電子タバコにかかる費用を項目ごとに分解し、「タバコより安い」という説明が成り立つ条件と、成り立たない条件を計算します。
かんたんな答え
電子タバコの費用は、デバイス本体、コイルなど交換部品、リキッドまたはポッドの三つに分かれます。リキッドを補充する使い方なら紙巻きタバコより安くなることが多い一方、使い捨てを日常的に買う使い方では同等かそれ以上になります。終点がないぶん消費量が増えやすい点が、計算を狂わせる最大の要因です。
電子タバコに替えた理由として、費用を挙げる人は多くいます。実際に安くなる場合もあります。ただし、その判定は使い方によってきれいに逆転します。
金額を当てはめる前に、まず費用がどこで発生しているかを分解します。
費用は三つの層でできています
第一層:デバイス本体。 一度の出費に見えますが、実際は違います。バッテリーは充放電を繰り返すほど劣化し、多くの人が1年から2年で買い替えます。落とす、水没させる、なくす。これも毎年一定の確率で起きます。
第二層:交換部品。 コイルが主役です。使用量に応じて数日から2週間ごとに交換します。焦げた味を我慢して使い続ける人がいますが、それは費用を削っているのではなく、加熱で生じる分解物を増やしているだけです。
第三層:リキッドまたはポッド。 ここが最大の項目で、しかも消費量に完全に比例します。吸う量が増えれば、そのまま増えます。
使い捨て製品を使っている場合は、この三層が1本の価格にまとまっています。手軽さの代わりに、単価がいちばん高い形です。
自分の年間費用を出す
紙とスマホの電卓で3分あれば出ます。
補充式を使っている場合
- デバイスと充電器の合計金額 ÷ 使う年数
- コイルの単価 × 1年に交換する本数
- リキッド1本の価格 × 1年に使う本数
- 1から3を合計する
使い捨てを使っている場合
- 1本の価格 × 1週間に使う本数 × 52
- 充電式の使い捨てなら、ケーブル代を加える
多くの人が、ここで自分の見積もりより大きい数字に出会います。理由は、月ごとに払っているせいで合計を意識しないからです。1本ずつ、あるいは1本ずつのリキッドとして払っているものは、年単位の輪郭を持ちません。
「タバコより安い」が成り立つ条件
比較の結論は、次のように分かれます。
| 使い方 | 紙巻きタバコとの比較 |
|---|---|
| 補充式、リキッド自作なし | 安くなることが多い |
| 補充式、高出力で大量に消費 | 差が縮まる |
| ポッド式を毎日交換 | 同等になりやすい |
| 使い捨てを数日ごとに購入 | 同等かそれ以上 |
つまり「電子タバコは安い」ではなく、「補充式を控えめに使えば安い」が正確な言い方です。そして実際の使用は、控えめな方向には動きません。
終点がないという構造
費用の計算をいちばん狂わせるのは、価格ではなく消費量です。
紙巻きタバコには、1本吸い終わるという終点があります。1日に何本吸ったかを、本人がだいたい把握できます。だから支出も予測できます。
電子タバコには終点がありません。ポケットの中で常に充電されていて、いつでも同じ一口を返してきます。減っているのは残量だけで、それを見ている人はほとんどいません。
結果として起きるのは、単価は下がったのに支出は下がらないという現象です。1回あたりが安くなったぶん、回数が増えている。これは節約の失敗ではなく、終点のない製品に対する自然な反応です。
計算に入っていない項目
年間費用を出したあと、たいてい追加で見つかる支出があります。
- 買い直し。 紛失、水没、落下。1年に一度も起きない人のほうが少数です
- 予備の確保。 切れたときのために余分に買っておく習慣がつくと、消費量そのものが上がります
- 送料。 個人輸入をしている場合、まとめ買いで単価を下げようとして総量が増えがちです
- 周辺の支出。 乾燥対策の飲みもの、ガムやのど飴、歯科の受診回数
どれも単体では小さい額です。ただ、これらは本体価格の計算から必ず抜け落ちるため、実際の支出は見積もりより上に出ます。
年単位で見ると何が見えるか
出した年間費用を、3年、5年に伸ばしてみてください。
数年ぶんの合計は、たいてい具体的なものに置き換えられる大きさになります。旅行、家電、貯蓄、あるいは投資に回した場合の金額。この換算をやったことがある人は驚くほど少なく、そして一度やると忘れられません。
削る方法は、実は一つしかありません。安い製品を探すことではなく、量を減らすことです。リキッドもポッドも使い捨ても、支出は消費量に比例します。1日のパフ数を2割下げれば、消耗品の支出もおおむね2割下がります。
Puff Counterは1回ごとのパフを数え、実際の平均から週ごとの上限を引き直しながら、そこで浮いた金額も一緒に表示します。減った回数が、そのまま数字として返ってくる形です。
今日の2分。直近1か月に電子タバコ関連で払った金額を、レシートかアプリの履歴から拾って合計してください。それを12倍する。多くの人にとって、この掛け算がいちばん強い動機になります。
よくある質問
ベイプは紙巻きタバコより安いのですか?
使い方によって逆転します。リキッドを補充するタイプなら、初期費用のあと消耗品だけになるため安くなることが多くあります。一方、使い捨て製品を数日ごとに買う使い方では、1本の価格と本数によっては紙巻きタバコと同等かそれ以上になります。
年間の費用はどう計算すればいいですか?
デバイス本体と充電器の年間ぶん、コイルの単価×年間交換本数、リキッドまたはポッドの単価×年間消費量を足してください。使い捨ての場合は1本の価格×年間本数のみで概算できます。故障や紛失による買い直しも、実際には毎年発生する項目です。
隠れた費用にはどんなものがありますか?
コイルの交換、バッテリーの劣化による買い替え、充電器やケーブル、紛失や水没での買い直し、個人輸入をしている場合の送料です。さらに歯科の受診や、乾燥対策の飲料など、間接的な支出も積み上がります。本体価格だけを見た計算はほぼ必ず低く出ます。
費用を減らしたい場合、何がいちばん効きますか?
製品を安いものに替えることより、吸う量を減らすことが効きます。リキッドもポッドも使い捨ても、消費量に比例して費用が動くためです。1日のパフ数を2割減らせば、消耗品の支出もおおむね2割減ります。まず現在の回数を測ることが出発点になります。