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ベイプリキッドの成分:中身は何でできているのか

プロピレングリコール、グリセリン、香料、そしてニコチン。電子タバコのリキッドに何が入っていて、加熱すると何が新しくできるのかを、食品グレードと吸入グレードの違いから説明します。

公開日 更新日 Puff Counter Team 5 分で読めます

  • 電子タバコ
  • 成分

かんたんな答え

ベイプリキッドの中身は主に4つです。基材のプロピレングリコール(PG)とグリセリン(VG)、香料、そして製品によってはニコチン。PGはのどへの刺激、VGは煙の量を担当します。香料の多くは食品添加物として認められたものですが、食べて安全であることと、加熱して吸い込んで安全であることは別の話です。

ベイプリキッドの成分表は、たいてい4行で終わります。プロピレングリコール、グリセリン、香料、そして製品によってニコチン。

短いので安心してしまいがちですが、重要なのは何が書かれているかではなく、それが加熱されたあとに何になるかです。順番に見ていきます。

PGとVGは何をしている成分ですか?

リキッドの大部分は、この2つです。

プロピレングリコール(PG)。 粘度が低く、香りをよく運びます。のどに当たる刺激、いわゆるスロートヒットを作っているのもPGです。この割合が高いリキッドほど、のどはひりつきます。

グリセリン(VG)。 粘度が高く、目に見える煙の量を増やします。甘みをわずかに感じるのもこちらです。

どちらも食品や化粧品で長く使われてきた物質で、そこが「安全そうに見える」理由になっています。ただし共通する性質が一つあります。水分を引き寄せることです。吸うたびに口とのどの粘膜から水分が奪われるので、渇き、のどの痛み、味がわからなくなる状態は、ほぼこの性質から来ています。

香料はどれくらい入っていますか?

割合としては数パーセントですが、種類は膨大です。市場に流通するリキッドには数千種類の香料成分が使われていると報告されています。

問題はここです。香料の多くは食品添加物として安全性が評価されています。ただしその評価は、口から食べて胃で消化される経路を前提にしています。

加熱して肺の奥まで届ける経路は、別の評価が必要です。実際に、バター風味に使われるジアセチルは食品としては問題視されませんが、吸入では呼吸器への影響が指摘され、多くのメーカーが使用をやめました。

食品グレードは、吸入グレードではありません。 これは業界を非難する話ではなく、単に試験の種類が違うという話です。

加熱すると中身は変わりますか?

変わります。ここが成分表からいちばん抜け落ちる部分です。

PGとVGは、高温で分解してカルボニル化合物を生じます。ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドが代表で、複数の研究で検出が報告されています。生成量は温度に強く依存し、次の条件で増えます。

  • リキッドが足りないまま加熱される、いわゆる空焚きの状態
  • 高出力で長く吸い続ける使い方
  • コイルの交換をせず、焦げたまま使い続けている場合

「焦げた味がする」と感じたとき、それは味覚が正しく警告を出しています。

コイル自体からも、ニッケルやクロム、鉛などの金属がごく微量ながら検出されることが報告されています。量は紙巻きタバコの煙よりはるかに少ないものの、ゼロではありません。

ニコチンは日本のリキッドに入っていますか?

原則として入っていません。ニコチンを含むリキッドは薬機法上の医薬品等として扱われ、国内での販売はできないためです。

そのため日本の店頭で買えるリキッドは、PGとVGと香料でできています。ニコチンがなくても習慣として定着することは、実際に多くの人が経験しているとおりです。

個人輸入したリキッドを使っている場合は、もう一つ注意点があります。海外製品では、表示された濃度と実際の含有量が一致しない例が繰り返し報告されています。つまり、自分が何mgを摂っているのか正確には言えない状態で使っていることになります。

PGとVGの比率で何が変わりますか

リキッドのラベルには、たいてい比率が書かれています。50/50、70/30といった数字です。

比率感じ方向いている使い方
PGが多いのどへの刺激が強く、香りが立つ小型のポッド機、口で吸う吸い方
半々刺激と煙量のバランス型多くの汎用機
VGが多い刺激が穏やかで、煙の量が多い高出力機、肺まで吸い込む吸い方

のどが痛む人はPGの割合を下げると楽になることがあります。ただし、刺激が減ると一口が深く長くなりやすい点は覚えておいてください。楽になった結果として吸う量が増えるなら、差し引きは変わりません。

結局、何を気にすればいいですか?

成分表を細かく読み込むより、実務的に効くのは次の3つです。

  1. 空焚きを避ける。 リキッド残量を切らさず、コイルは焦げる前に交換する
  2. 出力を上げすぎない。 高温ほど分解物は増えます
  3. 量を把握する。 どの成分の話も、最後は摂取量の話に戻ります

3つ目がいちばん軽視されます。同じリキッドでも、1日100回吸う人と400回吸う人では、体に入る量が4倍違います。それでも自分の回数を答えられる人は、ほとんどいません。

Puff Counterは1回ごとのパフを数え、実際の平均から週ごとの上限を引き直します。成分を選び直すより、まず量が見えるほうが先です。

2分でできることを一つ。今日はスマホのメモを開いて、吸うたびに線を1本引いてください。減らさなくていいので、数だけ取ってください。その数字が、成分表よりずっと多くを教えてくれます。

よくある質問

プロピレングリコールとグリセリンは何のために入っていますか?

リキッドの土台であり、加熱されてエアロゾルになる本体です。プロピレングリコールは香りを運びやすく、のどに当たる刺激を生みます。グリセリンは粘度が高く、目に見える煙の量を増やします。どちらも水分を引き寄せる性質があり、口やのどの渇きの主な原因です。

リキッドの香料は食品にも使われているから安全ですか?

同じ結論にはなりません。食品添加物としての安全性評価は、口から食べて消化される経路を前提にしています。加熱して肺に吸い込む経路は評価されていません。ジアセチルのように、食べる分には問題なくても吸入では呼吸器への影響が指摘された物質もあります。

加熱すると新しい物質はできますか?

できます。プロピレングリコールとグリセリンは高温で分解し、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどのカルボニル化合物を生じることが報告されています。リキッドが不足したまま加熱される、いわゆる空焚きの状態や、高出力での使用で増えやすくなります。

日本のリキッドにニコチンは入っていますか?

国内で販売されているリキッドには、原則として入っていません。ニコチン入りのリキッドは薬機法上の医薬品等にあたり、日本国内での販売が認められていないためです。個人輸入で使っている場合は、濃度の表示が実際と異なる製品も報告されているため注意が必要です。