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タバコ業界が広告に載せない5つの数字

年間800万人、1.4兆ドル、80億ドル、14600箱、9割。すべて公開データです。誇張も陰謀論もなしで、この産業の設計図を5つの数字だけで見ます。

公開日 更新日 Puff Counter Team 3 分で読めます

  • タバコ産業
  • データ

かんたんな答え

WHOはタバコによる死亡を年間800万人以上、うち受動喫煙による死亡を約130万人と推計しています。経済損失は年間1.4兆ドル超。米国では紙巻きタバコの広告・販促に年間およそ80億ドルが使われ(FTC報告)、成人喫煙者の約9割は18歳までに最初の1本を吸っています(CDC)。すべて公開データです。

これから並べる5つの数字は、すべて公開資料に載っています。推測も、内部告発も、陰謀論もありません。

にもかかわらず、パッケージにも広告にも出てきません。理由は読めば分かります。

1. 年間800万人以上

WHOによる、タバコに起因する年間死亡者数です。うち約130万人は、自分では一度も吸っていない人が、受動喫煙で亡くなっています。

同じWHOの表現で、もう1つ。タバコは長期使用者の半数までを死に至らせます。これは「病気になる確率」ではなく「死因になる割合」です。コイントスの話をしています。

2. 1.4兆ドル

WHOが推計する、タバコによる年間の世界経済損失です。医療費と生産性の損失を合わせた額で、タバコ税による税収を大きく上回ります。

「タバコ税は国の財源だから」という擁護をときどき見かけますが、桁が合っていません。この産業は、社会全体としては収支が赤字です。

3. 80億ドル

米国連邦取引委員会(FTC)の報告による、米国内だけの紙巻きタバコ広告・販促支出です。年間で、です。しかも大部分は華やかな広告ではなく、小売段階の値引きに使われています。

日本を含む多くの国では広告に厳しい規制がありますが、支出の総量が示していることは同じです。需要は自然に湧いているのではなく、維持されています。

4. 14,600箱

1日1箱を40年続けた人が、生涯で購入する箱数です。単純な掛け算で出ます。

金額は国と時期で違うので書きません。書く必要もありません。1人の顧客が数千から1万を超える単位の購買を、しかも中断されにくい形で行う商品が、他にどれだけあるかを考えてください。

これが、この産業における1人の価値です。あなたが1人でやめると、この数字が1つ消えます。

5. 9割

米国CDCによれば、成人喫煙者の約9割が18歳までに最初の1本を吸っています。成人になってから新規に始める人は少数派です。

意味するところは単純です。顧客の入口は、ほぼ未成年期にしかありません。既存の顧客は病気とやめる人によって毎年減っていきます。したがって事業として成立させるには、その減った分をどこかで補う必要があります。補える場所は1か所しかない。フレーバー、デザイン、パッケージ、価格帯をめぐる規制の議論がすべてこの1点に集中しているのは、そのためです。

5つを並べたときに見えるもの

悪意の話をしているのではありません。設計の話です。

継続使用が最大になるようにニコチンの供給速度が調整され、若い層に届くように味と形が調整され、値引きで離脱を防ぐように販促が調整されている。あなたが向き合っているのは、偶然そうなった商品ではありません。

だから、意志の力で勝とうとするのは条件として不利です。相手が設計で来ているなら、こちらも設計で返す必要があります。

今日の2分でできること

設計の第一歩は測定です。今日、本数か回数を数えてください。減らす必要はありません。

Puff Counterは1タップで記録し、その実数から週ごとの上限を引き直します。上の5つの数字のうち、あなたが直接動かせるのは4番だけです。ただし4番は、他の4つ全部の入力になっています。

この記事は、数字が好きな友人に送ってください。感情論より、こちらのほうが効く人がいます。

よくある質問

タバコによる死亡者数は世界でどのくらいですか?

WHOの推計では年間800万人以上です。そのうち約130万人は、自分では吸っていない人が受動喫煙によって亡くなっています。またWHOは、タバコが長期使用者の半数までを死に至らせるとしています。これは病気になる確率ではなく、死因になる割合です。

タバコ会社はどのくらい広告にお金を使っていますか?

米国連邦取引委員会(FTC)の報告では、米国内の紙巻きタバコの広告・販促支出は年間およそ80億ドル規模です。多くは値引きなど小売段階の販促に使われています。日本を含む多くの国では広告規制がありますが、支出の総量が示すのは、需要が自然発生ではなく維持されているという事実です。

喫煙者はいつ吸い始めているのですか?

米国CDCによれば、成人喫煙者の約9割が18歳までに最初の1本を吸っています。成人してから新規に始める人は少数派です。つまり顧客の入口はほぼ未成年期に限られており、フレーバーやデザインをめぐる規制の議論はここに集中しています。

この数字を知ると禁煙しやすくなりますか?

直接には楽になりません。ただ、自分の意志が弱いから続いていると考えていた人にとっては、視点が変わります。継続使用を最大化するよう設計された製品を相手にしている、と分かるだけで、責める対象が自分から製品側に移ります。